フルハウス

防犯対策のポイント

少し工夫するだけで空き巣や侵入者から身を守ることができます。まずは犯罪の傾向を知り、対策をたてましょう!

傾向を知る①
どんな物が狙われるかを知る

金目のものは無いと安心していませんか?

ズバリ泥棒が狙う物は、現金や金目の物。そして、ちょっとした工夫で高い金銭価値のつく物です。
最近はネットオークションで盗品を売るケースも増えてきています。貴重品は金庫に入れるなど厳重に管理することが大切です。

■通帳 … 印鑑を偽造される
■パスポート … 一部で高く取引される
■キャッシュカード
  … スキマーと呼ばれる装置でカードの磁気記録情報を不正に読み出し
カードをコピーして使用される。※スキミングと呼ばれる
カードの画像

傾向を知る②
侵入者がどんな家を狙っているかを知る

長期不在は外から悟られない事が肝心

泥棒にも狙い易い家と、時間帯があるのだそうです。あなたの家はどうですか?傾向と一緒に、その対策法もご紹介します。

[attention]塀や壁、庭木や樹木に囲まれている家。(高層階のベランダも例外ではない)ガレージなどが建物に面している家。
  理由:いずれも外から死角になっている、または足場があり進入し易い。
  対策:二階や三階だからと気を抜かず、鍵をかけるのを忘れない。補助鍵をつける。

[attention]人通りが少ない新興住宅街や昼間に人気の無くなるマンションやアパート
  理由:近所の付き合いが少なく見知らぬ人がいても気にしないことも多い。
     昼間人通りが少ないことも狙われ易い要因となる。
  対策:普段から近所との交流を深めておく。

[attention]外から留守だとわかる家。
  理由:家主がどの時間に不在になるのか調べ、泥棒はその時間を狙って進入する。
     特に長期不在の家ほど泥棒にとって安全な場所はない。
  対策:不在のしるしを外から隠し、長期不在の場合は泥棒に悟られないようにする。

傾向を知る③
侵入者を防ぐ上で大事なこと

基本は心構え

侵入者を防ぐために最も大事なことは、【外から留守だと悟られないこと】です。そして、仮に空き巣に狙われていても、近所の人が進入時の不審な人物がいると気づいてくれれば、被害は最小のもので済むかもしれません。
「我が家だけには泥棒は入らないだろう」という考えは捨てて、普段から侵入者に対しての心構えを忘れないようにしましょう。対策を見てもわかるように、ほんのちょっとしたことで、侵入者を防ぐ効果が得られるものですよね。
家と鍵の画像

対策をたてる①
補助鍵の設置

ピッキングされやすい鍵・されにくい鍵

空き巣の7割は5分、9割は10分で進入を諦めるといわれています。
そのため泥棒に進入を諦めさせるには、補助錠をつけ、窓やドアで侵入時間を稼ぐことが効果的です。
補助鍵はちょっとやそっとでは手の届かない、ドアの上や逆にずっと下、玄関のガラスを割っても届かない位置に設置することでより効果を発揮するといわれます。
ここでは一般的な鍵の性能を照会します。
一般的な鍵の種類 防犯性能 解説
ディスクシリンダーキー 量産型で出回っている数も多いが、最もピッキング被害にあいやすい種類の鍵とされている。
元の鍵さえあれば鉄ヤスリなどで簡単にマスターキーがつくられてしまうこともある。慣れた泥棒なら一分以内で解錠されてしまうとも言われる。あまり触れられないが長所としては故障が少なく寿命が長いこと。
ピンシリンダーキー ピッキングへの防犯、難易度にかなりの上下差がある。
難易度の低い物だと、ディスクシリンダーに比べると防犯性は上がるが、最近のものと比較すると劣る。鍵違い数もやや少ないとされる。
ディンプルキー ピンシリンダーの原理を使い、マグネットを組み合わせたものを使っているので防犯性は高い。キーに丸いくぼみが彫られている。ピンの数が多い物は(ピッキングの)難易度も高いとされる。
ロータリーシリンダーキー 耐ピッキング性能が高い。
一億通りもの鍵違い数を持つ、精密複雑なキー。鍵の複製が困難。
※ 最近になって一部のロータリーシリンダーキーの「バイパス解錠」「カム送り解錠」と呼ばれる不正な手口によって行われるピッキングの新しい手口が報道などにより公開された。
現在は対策済みの製品が出回っているが、以前の未対策製品を使っている場合は(具体的な被害報告はまだ無いが)個別な対策が必要とされる。(未対策製品の場合、対策部品購入や、メーカーに付け替えてもらうなどの方法がある)自分の家がローターシリンダーキーの方はもう一度チェックしてみてはいかがでしょう。

対策をたてる②
防犯ガラスと防犯フィルム

打ち破りとこじ破りを防ぐ

空き巣の六割がガラス(殆どが掃き出し窓と呼ばれる床までの大きな窓)破りで侵入すると言います。
「打ち破り」(ガラスを叩き割って進入する方法)と「こじ破り」(ドライバーでサッシ枠とガラスの隙間をこじ開ける方法)のどちらにも万全の体制でいたいものですね。防犯ガラスと防犯フィルムの特性をご紹介します。
単板(一枚)ガラス 防犯性能 解説
フロート板ガラス 一般的な透明ガラス。ドライバーなどで簡単に割れてしまう。 当然ながら防犯性は殆ど無い。
網入板ガラス 火災時の延焼を防ぐため金網を導入したガラス。フロート板ガラスほどではないがこちらもドライバーを用いて比較的容易に割れてしまう。
強化ガラス フロートガラスに比べて三倍の対風圧強度を持っていて割れても破片が粒状になる。ドライバーで簡単に割れる。
複層(二枚)ガラス 防犯性能 解説
強化複層ガラス 断熱、省エネ性に優れたガラス。二枚のうち一枚を強化ガラスにしたもの。ドライバーとラジオペンチを使っても割れるまで網入板ガラスの三倍近い時間がかかる。
合わせ複層ガラス 合わせガラスの安全性と複層ガラスの省エネ性を併せ持つ。二枚のうち一枚に合わせガラスを使用したもの。防犯性能は高い。ドライバーとペンチを使っても割れるまで強化複層ガラスの約二倍以上の時間がかかる。 (時間はあくまで参考)
防犯ガラス 二枚のガラスの間に特殊なフィルム(特殊樹脂膜)を挟んだガラス。もし破損してもヒビが入るくらいで貫通しない。併せて、耐火性や遮音性、紫外線カットなどの性能ももっている。
■複層(二枚)ガラスとは?
 室内側に強靭な合わせガラスや強化プラスチックなどの中間膜を使用することで強度を保つ。

■防犯フィルムとは?
 家庭で使われているガラスに貼る、透明なフィルムのこと。
 フィルム面に塗られた特殊な接着剤により、ガラスを割れにくくしており、【紫外線を9割以上カットする】【家具や内装の褐色を防止する】などの効果がある。
 薄いと効果があまり期待できないが、厚みのあるものだと施工が難しい。  大体フィルムの保障期間は10年くらいと言われる。
 多少コストがかかっても、プロに頼むのを薦めたい。
 ちなみにフィルムを貼った側からは普通のガラスの様に割れるため、緊急時にはガラスを割り、非難することも容易である。
 災害時、ガラスが飛び散ってしまうことも防ぐ。 フィルムの厚みや材質によって効果に違いが出る。

対策をたてる③
さいごに~防犯にとって大切なこと~

日々多様化する侵入者の手口に対して、防犯効果の高い鍵・ガラスでも、決して万全ではありません 。

 ▶日頃から、近所との付き合いを大切にして、なにかあったとき助け合えるようにしておく。
 ▶貴重品の取り扱いは厳重にしておく。
 ▶鍵や防犯ガラスを過信しない。
 ▶ホームセキュリティがあるからと、気をゆるめない。
  (最近では警備員がかけつけるまでの空白時間を狙い、獲物を物色する空き巣も珍しくはありません)

これらの、日頃からのちょっとした防犯への心配りが、一番大切なことなのだと思います。あなたの防犯対策の力になることができれば幸いです。
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